BUTTER

おはようございます!

今日は、最近読んだ本について。

『BUTTER』(柚木麻子)です。

実際の事件である「首都圏連続不審死事件」を題材にした物語で、被告人と週刊誌記者、週刊誌記者の友人、という女性3人が軸になっています。

実際の事件の被告人は、一般的な価値観から言えば美しいとは言いづらい、体型が太めで、服装も野暮ったく、でも料理上手で多くの男性を虜にし、お金を巻き上げて殺害した、、、という容疑をかけられています。

この物語の被告人“カジマナ”もそのような人物で、週刊誌記者とのやりとりを通して、カジマナの独特な価値観や社会との解離を楽しむことが出来ます。

作品の題名になっているバターは、カジマナが料理をする上で特に重要視していた食材。

物語の所々にバターが登場し、その描写によって重い質感の雰囲気が全体に張り巡らされています。

重ーい、しっとりした感触は太ったカジマナそのもので、物語を通してカジマナの存在に触れることができる、気味悪さが面白い本でした。

ちょっと後味が悪い、女の物語が読みたい方、お勧めです。

ここまでお読みくださり、ありがとうございました。

それでは♪

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